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電脳コイル最終回
 まずは伸びに伸びて3クール弱、長かった。お疲れ俺。スタッフの皆さん。

 とりあえず大事な伏線は一通り消化しきってたし、終わり良ければ全て良しな考えの俺には満足出来る終わり方だった。最後の京子の顔なんか最高だった。
 ヤサコとイサコの最後の関係もあれがベストなんじゃないかと思う。イサコの性格が突然変わって馴れ合い始めたらあんまりだし。
 ハラケンとヤサコ、ダイチとフミエの関係の纏め方も良いと思う。
 つーかダイチは成長期来たらもてるだろうな。

 作画もNHKの豊富な資金力の元(?)国産原画大活躍で大安定だった。
 一話だけ気持ちマズいのもあったけど、他のアニメなら当たり前にあるレベルだった。

 ただ、もうちょっと上手くやれたんじゃないかな、と思う部分も結構ある。

 まず伏線の消化。消化しきったにはしきったけど、後半の畳み掛けるような消化の「仕方」はいただけないんじゃないかと。物語の展開上、後半に盛り上げをみせる為に一気に消化するのは当然と言うか仕方ないんだけど、その「方法」がちょっと宜しくない。
 説明台詞(「何!~だったのか」とか「まさか~だったとは」とか)と突然判明する出来事(「実は~だったのよ」とか「あれは~、~で~、~が~したものよ」)が多すぎる印象。だから折角の伏線や、ストーリーの基幹ともなる部分が、後で取って付けた様な印象になっちゃってる。
 その上、一度に回収する伏線の数や説明の情報量が多いもんだから一回見て理解するのは結構難しくて解り辛い。

 あとは話の展開というか構成をもう少し練って欲しかった。
 正直掘り下げが足りない(見たい)部分が結構有る。猫目の過去、メガマスとコイルスと電脳医療、ヤサコの金沢時代、黒客の後半の活躍、探偵局の過去とナンバリングとか。特に黒客の後半の空気っぷりは本当勿体無い。もっと活躍させようと思えば出来たはずなんだよな。2.0やサッチー、猫目やタケルとぶつけるとか出来たはず。あれだけの原画陣なんだから戦闘パートがもう少し多くても良いじゃない。

 ただ、不要な部分を削って他の部分を足すのがベストじゃあないとも思う。
 話の密度は今のままでも満遍なく十分高い。決して内容の密度が不揃いだったり放送順が雑だったから、解り辛かったりもっと見たい部分が省かれちゃったって訳じゃないんだよね。
 設定や背景が複雑になりすぎて、2クールという制限された枠からはみ出た部分が多かったって印象。言い換えるとするならば、1クール目がギャグパート、2クール目がシリアスパートと大雑把に分けたとして、磯さんが2クール目に登場させたかった情報量が普通にやったら1クールに収まる情報量じゃなかったって事。だから説明と展開が詰め込みすぎになっちゃった。
 だから贅沢を言えば年末まで、もしくはもう1クールの余裕が欲しかった。

 纏めると、
 作画★★★★★
 動き★★★★
 ストーリー★★★★
 話の展開、構成★★★
 解り易さ★★☆
 こんな感じかな。

 一応言っておくけど、あくまでもこれは個人的な意見であって、後半が急だとか解り辛いってのは頭の回転の早い人なら問題にはならないんじゃないかとも思うけどね。
 それと、こう見ると文句の方が多いように見えるかもしれないけど、俺的には点数で言えば85点以上は間違いなく取ってる。面白いからこそ、熱中したからこそがっつり評価してる訳だし。
 ただ、お話が少しばかり解り辛いのと、もう少し見たい部分があったってだけだからね。

 あと、二期もしくは劇場版は作ろうと思えば作れるはず。あまり必要性は感じないけど。
 猫目は消えたままだし、ヤサコイサコフミエ黒客は最後のシーンでメガネかけてるし。ダイチがメガネ外したままだけど、ダイチがメガネを再び手に入れて黒客再結成も十分可能かと。

 とりあえず、今年一番俺の中で熱かった&終わるのが残念なアニメでした。面白かった。
 Blu-ray待ちでFAですね。
 さしあたって小説版と再放送があるから寂しくなんかないけどな!
by emporfahren | 2007-12-01 20:13 | アニメ
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